3/31(土)本日は「戸山流主催 撃剣試合・ 講習会」に有志にて参戦して参りました。
長塚 今野 藤井 石原 馬場 松島 高瀬の7名会場の町田市成瀬の市民体育館に到着。先ずは参加手続き。そして配られた誓約書。内容は?と読むと「怪我・死亡事故がおこっても全て自己責任であること」と書かれています。
各人が自筆で記入し母印で押印。居合の形稽古ではない激しさを知らされます。
開始時間は午後12時30分。午前中からはじめると参加者の体力がもたないとのこと。
先ずは上席である籏谷会長、森顧問、杉山相談役の挨拶。その後、早速に講習開始。強打に耐えるヘッドガードを頭に着装し、特製の重いウレタン刀を携えます。
戸山流の猛者16名が一列で立ち並び、参加者はその前に並んで一対一となります。間髪おかずに開始の太鼓!いきなりの斬り合い・攻めぎ合い、重いウレタン刀が身を襲います。除けては切り返し、攻めては防ぎの真剣勝負です。一組3分で相手交代の太鼓の合図が鳴ります。
西洋刀術の参加者は長尺直刀に長尺の柄と十字の鍔。柄を巧みに利用して刀身に勢いをつけ斬り下してきます。 相打ちでの攻防の際にかなりの痛みが走りました。はじめて10分もしないうちに大粒の汗が全身から噴出し、フェイスガードの面越しに相手に斬り込んでは除け、除けては斬り込み・・・。
相手交代の合図とともに、参加者の列が左にスライドして次の相手と対峙したところで、スグに開始の太鼓!
相手に隙を与えると即座に手加減なしの重い刀身がドスンと身体に食い込みます。すると・・・どこかで「ギァ~!」猛者に混じって紅一点 松島優子剣士の悲鳴です。松島剣士は小柄 な身体をカバーする素晴らしい気迫で何度も猛攻を仕掛けますが、ついに断末魔で昇天。性別身体差にかまわぬ容赦のない攻撃により松島女流剣士は床に転がっておりました。それでもモウロウとしたまま起き上がり、再び荒鷲の如く相手に襲い掛かります。実にお見事!
長塚剣士(右)
長塚剣士X今野剣士
藤井剣士(右)
石原剣士(右)
高瀬剣士(左)
松島剣士(右)
40分ほど経ったところで10分休憩。飲み物を身体に放り込み汗を拭いて、再び開始・・・。
講習とはいえ何ら講釈はございません。ひたすらに斬り合い、その中で自身のテーマを試します。普段教えていただいた技・間合い・流儀の特徴などを実践し、3分ごとに変わる異なる相手と斬り・討ち・突き合いながら技を試し間合いを学びます。理論通りに使える技と使えない技。この確認は実践(実戦)においてのみなされるもので、まさに「百聞は一見にしかず」の通りです。
旗谷会長から講習をうける今野剣士
続いて出場剣士30数名によるトーナメント形式での試合。ここでも女流松島剣士は大健闘。出場女流剣士は唯一人、会場からも感嘆の声があがり、一躍人気を得ました。そして何もかもが初めての高瀬剣士、全てを前向きに進むその姿勢は20歳の青年とは思えぬ立派さです。長身から鋭い一刀を浴びせるも反撃にあい残念ながら敗退。石原剣士も強靭な体力を駆使して間合いに入っては外して打ち合う攻防を長く繰り返しましたが惜しくも敗退。今野剣士は過酷な稽古で体力を消耗しているにもかかわらず前に出る積極的な攻めで勝ち抜き、続く相手とも丹田での気迫で相手を押し込み、迫力のある緊迫した駆引きと攻防を繰り返しました。長塚剣士は裏籠手の斬りが決まって勝ち抜き、続く相手とも長時間に亘る間詰めには勝っていたものの斬り合いの末、相手の刀が手の甲をかすめたため、これを自己認定して敗退。残念ながら4位以上の決勝戦への出場権を逃しました。
松島剣士
高瀬剣士
石原剣士
今野剣士
長塚剣士
勝ち残った4人による優勝決定戦は、正に撃剣の名の通り「刃引き刀」を使用しての対戦です。撃剣防具を着装してはいるものの、出来るだけ相打ちをしない防具に頼らない実戦的な対戦を拝見させいただきました。本当の刀術とは何か、傷を負わない対戦・斬り結びへの探究心が湧き上がり、今後の稽古の大いなる糧となりました。
表彰式では長塚剣士が5位入賞、籏谷会長から直々に表彰状を拝受する栄冠を頂戴いたしました。
最後に森顧問から「長塚老人?のように60歳という年齢、それ以上の年齢になっても勝ち残これる剣技・体力を身につけるように共に精進していきましょう」との挨拶をもって閉会となりました。
田宮流の突き技を賞賛頂いたこと、居合腰での瞬発的動きの確認が出来たことなどなど、とても有意義で素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。
戸山流の籏谷会長と関係者の皆様に心から感謝の意を評します。 有難うございました。
<記:長塚>