「上手くなりたい」という結果だけを強く求めると、知らず知らずのうちに近道を探すようになります。しかし、稽古に近道はありません。
斬り下ろした姿が美しいことは、もちろん大切です。ただし、構えた時点から「最後にどういう形で収めるか」を意識し過ぎないようにしなければなりません。
終末の姿ばかりを求めると、その途中にある「どう斬るのか」「どのように刀を振り下ろすのか」という過程が疎かになります。形だけを先に作ろうとすれば、動作の中で本来起こるべき身体の変化や刀の働きを飛ばしてしまいます。これは、言い換えれば「過程をすっ飛ばす」ということです。
居合において遅速緩急を意識することも、単に動きに速い遅いをつけるという意味ではありません。どこから動き始め、どこで力を乗せ、どこで緩め、どのように次の動作へつなげるのか。それぞれの過程を正しく踏んでいくということでもあります。
最後の形だけを見て「できた」「できない」と判断してしまうと、なぜできなかったのか、どこで動きが崩れたのかが見えません。結果だけを追うのではなく、その結果に至るまでの一つ一つの過程を丁寧に確認することが稽古では重要です。
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記 / 佐藤










